■ はじめに ― ステロイドだけに頼らない、新しい選択肢を探す人へ

「かゆくて眠れない」「塗っても塗っても再発する」
そんなアトピー性皮膚炎(Atopic Dermatitis)に、長年悩まれていませんか?

現代医療では、ステロイド外用薬や保湿剤が中心となります。これらは確かに効果的ですが、一方で「長く使い続けて大丈夫?」「一生治らないの?」といった不安の声も絶えません。

そこで今、注目されているのが――
東洋医学の鍼灸治療。

本記事では、アトピーに対する鍼灸の効果や安全性について、科学的エビデンスと東洋医学的視点の両面から深く掘り下げていきます。


■ 鍼灸はアトピーに効果があるのか?

― エビデンスで読み解く有効性

近年の臨床研究では、鍼灸治療がアトピー症状の緩和に有効であることが報告されています。

たとえば、2024年のメタ解析では、鍼治療を受けた人は受けなかった人に比べて、

  • SCORAD(皮膚症状の重症度)
  • かゆみのVASスコア
  • 生活の質(DLQI)

がいずれも有意に改善したという結果が出ています。

動物実験では、鍼刺激により「内因性オピオイド」や「抗炎症性サイトカイン」が放出され、

  • 皮膚の炎症を鎮める
  • 表皮のバリア機能を修復する
  • 腸内環境のバランスを整える

といった作用が確認されました。

つまり、鍼灸は皮膚だけでなく、神経・免疫・内臓の調和を通じてアトピーの根本にアプローチする可能性があるのです。


■ 鍼灸はステロイド治療と併用できる?

― 安全性と相乗効果

鍼灸を受けていても、ステロイドの使用をやめる必要はありません。
むしろ、併用することで相乗効果を期待できるケースもあります。

複数のレビューでは、鍼灸治療を行ったことで、ステロイド使用量が減少したという報告もありました。
また、小児を含む多くの研究で、重大な副作用はほとんど確認されていません

副作用として見られたのは、ごく一時的な皮膚の赤みや軽微な内出血が主であり、頻度も極めて低いものです。

東洋医学を取り入れることで、現代医療だけではカバーしきれない回復力の土台を整えていける。
それが、併用治療の大きな利点です。


■ 東洋医学で見るアトピー性皮膚炎

― 「風」「湿」「燥」と“証”の視点

アトピーは、皮膚だけの病ではありません。
東洋医学では、「五臓六腑」「気・血・津液」のバランスの乱れが、皮膚という“出口”に現れていると考えます。

たとえば:

  • 脾虚湿盛型:食べすぎ・冷え・胃腸虚弱→体内に湿が溜まりやすく、じゅくじゅくした湿疹が出る
  • 血虚風燥型:血液不足によって肌が乾燥し、かゆみが強く出る
  • 湿熱下注型:熱が体にこもって悪化し、かゆみ・赤みが強い

こうした“証(しょう)”に基づいて、アプローチ方法を変えるのが鍼灸の特徴です。
症状を「なぜ繰り返すのか」という問いに対し、「内側からの体質改善」で答えていきます。


■ 臨床での鍼灸アプローチ

― 実際にどのように施術するのか?

鍼灸では、「炎症そのもの」だけでなく、「炎症を繰り返す体の仕組み」に焦点を当てていきます。

患者さん一人ひとりの状態に合わせて、

  • 消化器の働きを整える
  • 自律神経のバランスを調整する
  • 血流や免疫の偏りをゆるやかに解きほぐす

といった内的な調整を通じて、症状の出にくい身体づくりを目指すのです。

施術ペースは、週1〜2回をベースに、徐々に間隔を空けていくのが一般的です。
東洋医学の特性上、一定期間の継続が改善のカギとなります。


■ 子どもにもできるの?

― 小児アトピーと鍼灸の可能性

「うちの子にも鍼はできるんですか?」
というご相談をよくいただきます。

答えは、はい、できます

小児への鍼灸は、極細の針や刺さない鍼(てい鍼)を使い、
やさしいタッチと安心感を大切に行います。

副作用は非常に少なく、実際の研究でも重大な有害事象はほぼ報告されていません。
むしろ、幼少期から体質のクセを整えておくことは、再発予防の視点でも有効とされています。

「嫌がらないか不安…」という方には、お試しからでも対応しています。


■ まとめ ― 自分の体に合ったケアを選ぶために

アトピー性皮膚炎において、
正解は“ひとつ”ではありません。

ステロイドも必要です。生活改善も必要です。
そして、鍼灸のような「内側からの支え」も、選択肢のひとつになり得ます。

  • 科学的根拠に基づいた信頼性
  • 個別性を大切にする東洋医学の知恵
  • 身体の声に耳を澄ませる時間

そのすべてを、ひなたの鍼灸では提供しています。

「一度、整えてみる価値があるかもしれない」
そう感じたときには、ぜひご相談ください。

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