その不安、一人で抱えていませんか?

ある日、ふと鏡を見て、髪がごっそり抜けていることに気づく。
「いつから?どうして?」
わけもわからず、ただ恐くなる。

私のもとにも、同じような思いで来院される方が少なくありません。
頭にぽつんと現れる円形脱毛。ときにそれは、心の悲鳴や身体の無理を代弁する“サイン”のようにも感じられます。


円形脱毛症とは?

円形脱毛症は、自己免疫疾患のひとつ。
本来、外敵から体を守る免疫システムが、なぜか自分の毛根を攻撃してしまう。
コイン状に抜ける軽症型から、頭全体・体全体に及ぶ重症型まで、その範囲はさまざまです。

原因は、遺伝・ストレス・甲状腺の異常・アトピー素因など多岐にわたりますが、
「どうして私に?」という問いに明確に答えられないのが、この病の難しさです。


東洋医学の視点では「髪は血の余り」

古くから東洋医学では、髪は「血の余り(けつのあまり)」とされています。
これは、血液がしっかり巡ってこそ、髪は養われるという意味です。

つまり、円形脱毛症への施術は、単なる“髪”だけの問題ではなく、
からだ全体の血のめぐり・気のめぐりを整えることから始まります。

特に重要なのは「頭に血を届け、熱を冷ます」こと。
乳突筋や板状筋の緊張をほどくために、肩甲骨まわりの調整が欠かせません。
肩・首・頭がゆるみ、呼吸が深まると、不思議と心もゆるむのです。


整動鍼というコンセプト ― 全身から整える ―

私たちは「整動鍼(せいどうしん)」という技術を用いて、
筋肉や骨格の連動性を高め、からだ本来の動きや流れを取り戻すことを大切にしています。

例えば、手足のツボを使って血流を整えたり、神経系に穏やかに働きかけたり。
それは、症状のある頭部にだけ注目するのではなく、
“なぜそこに表れたのか”という身体全体の背景を観る視点でもあります。


必要に応じて局所にもアプローチします

もちろん、脱毛部そのものへの施術も重要です。
頭皮にやさしく鍼を置いたり、皮膚の浅い層に刺激を入れることで、
血流や毛包の環境を整えていきます。

また、プラムブロッサム鍼法(梅花鍼)といって、梅の花のように束ねた細い鍼で
脱毛部をやさしく叩打する方法もあります。
痛みはほとんどなく、局所の血流や免疫環境の調整を目的とした療法です。


エビデンスから見る鍼灸の可能性

最近の研究では、プラムブロッサム鍼法と気を補う施術の併用により、
西洋医学的な治療(ミノキシジル等)よりも高い発毛効果を示す報告も出てきました。

  • プラムブロッサム鍼法+補気治療群:有効率95.45%
  • 西洋医学治療群:有効率81.40%(P<0.05)

また、皮膚刺激によって血流が促されるだけでなく、
神経・ホルモン・免疫系にも多面的な作用があると考えられています。


さいごに

私たちは、髪のことだけを診ているわけではありません。
その人がどう生きてきたのか、どんな思いでここに立っているのか。
その背景ごと、受け止めたいと思っています。

「髪が抜けた」
その現象の奥にある、あなた自身の“バランスの崩れ”に目を向けて、
本来の回復力を、やさしく育てていきましょう。

円形脱毛症でお悩みの方は、どうか一度、相談してください。
髪と心と身体を、もう一度、信じてみませんか?

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