
「枕があってないことで肩こりになりますか?」「美容にいい枕ってどんなの?」「そもそも枕って使うべきなんですか?」
患者さんからよくいただくこのような質問。実は“枕”は、私たちの睡眠の質や健康、美容にまで深く関わっています。
そもそも枕って必要なの?
結論から言うと、「枕は使った方がいい」ことが多いです。ただし、「自分に合った枕」であることが大前提。
枕の役割は、頭部と首(頸椎)の自然なカーブ(生理的前弯)を保つこと。
もし枕が高すぎたり低すぎたりすると、首や肩の筋肉が緊張し、睡眠中も負担がかかってしまいます。その結果、肩こりや頭痛の原因になることも。
肩こりしにくい枕とは?
肩こりの一因は、睡眠中の首と肩の位置のズレや筋肉の緊張によるものです。肩こりを予防・軽減したい方にとって重要なポイントは以下の通りです。
①高さが合っていること
仰向けなら、後頭部が沈みすぎず、首の自然なカーブが保たれる高さが理想です。横向きなら、首と背骨が一直線になる高さがベスト。
②首を支える構造があること
「首の部分が少し高く、後頭部が沈む構造」の枕が理想的です。これにより首の隙間が埋まり、筋肉の緊張が減ります。
③素材は柔らかすぎず硬すぎず
低反発・高反発など好みはありますが、首の動きに自然にフィットする素材を選びましょう。
美容にいい枕って?
「美容にいい=肌への摩擦を減らす」「血流を妨げない」「むくみにくい姿勢がとれる」がポイントです。
【肌トラブル防止には】
・シルクやサテン素材の枕カバーは、摩擦が少なく肌へのダメージを軽減できます。
・顔が枕に直接触れる時間が減る仰向け寝も肌荒れ予防になります。
【むくみ予防には】
・高さのある枕で軽く頭を上げることで、顔のむくみ予防になります。
ただし、あまりに高すぎると首や肩の負担になるので注意が必要です。
自分に合った枕を見つけるには?
実際には、体型・姿勢・寝る向き・好みなどに応じて最適な枕は人それぞれ。
◎枕選びのヒント:
• 仰向けに寝たとき、顎が軽く引けて、首の後ろに手が差し込める程度の隙間ができていればOK
• 朝起きたときに首肩がスッキリしているかをひとつの判断材料に
枕だけでなく「マットレス」との相性も重要です。柔らかいマットレスでは沈み込みが大きくなるため、枕の高さも変わってきます。
枕は「ただの寝具」ではなく、毎日私たちの健康や美容に密かに影響している存在です。あなたの毎日の眠りが、もっと気持ちよく、快適なものになりますように。
今回も最後まで読んでいただきありがとうございます!