お悩み・自覚症状
昔からある脚の冷えの症状で最初はご来院
お話をお伺いしていると化学流産をしてしまっていることを教えてくれました。
鍼灸が妊活にいいとは、その時は知らずお伝えしたところ喜ばれておりました。
(20代 女性)
施術内容と経過
【初回】
身体の状態を確認したところ、以下の特徴が見られました
頭部に熱がこもり、脚が冷えている (頭熱足寒状態)
お腹に硬さがあり、血流の滞りが感じられる。
冷えが体内の血流を悪化させている可能性があると考え、全身のバランスを整えながら、特に足元を温めて血流を促す治療を行いました。
【2〜3診目】
引き続き、初診と同様の施術と首肩の硬さがあった為、首肩周りも行いました。また、日常生活での養生についてアドバイスをお伝えし、実践していただきました。その結果、足元に触れると少しずつ足元の温かさが感じられるようになり、血流改善の兆しが見られました。
【4診目】
4診目も引き続き、同様の施術を行いました。
下半身の冷えが改善してきたとの自覚症状を伺いました。また、たまたま正座をする機会があった際の体験を話してくださいました。以前は正座をするとすぐに脚が痺れてしまい長時間できなかったそうですが、この日は痺れが起こらず、ご自身の体の変化に驚いておられました。
さらに、治療の成果で旦那さまから「肩が柔らかくなっているね」と言われ、とても嬉しかったとの報告もいただきました。患者さまの身体の変化が周囲にも伝わる結果となり、喜びを共有できました。
【5診目】
お腹への血流を促す施術を行い、全身の循環を整えることに重点を置きました。
通院後、初めての生理を迎えられました。
これまで生理痛が重くなることはなかったものの、「いつもの生理の時とは違う体調の変化」を感じたと話してくださいました。治療を通じて、月経に関する身体の変化が少しずつ表れてきた様子が伺えました。
【6〜10診目】
引き続き、5診目と同様の施術を行いました。
基礎体温をアプリで記録するよう心がけていたものの、「つい記録を忘れてしまうことがある」「体温がガタガタして安定しないのが気になって嫌になる」と話してくださいました。基礎体温の変化に対するストレスが見られたため、負担を減らしながら続けられる方法についてお話ししました。
【11診目】
患者さまからご懐妊の報告をいただきました!身体がポカポカと温かさを保つようになり、冷えや不調が解消されたことで、自然妊娠に繋がったとのことです。旦那さまも大変喜ばれている様子を教えてくださいました。約3ヶ月の通院で、不妊治療を卒業されました。
その後、つわりがすぐに始まったため、遠方での生活環境を考慮し、通院が難しいとのことでした。現在は、連絡を通じてつわり対策のセルフケアについて支援を続けています。
【考察・まとめ】
冷えの改善が全身の循環へ影響しご懐妊になったのだと思います。
身体の冷え、特に「頭熱足寒」の状態は、全身の血流を妨げ、妊娠に必要なホルモンバランスや子宮環境の悪化を引き起こす可能性があります。治療では、足元を温める施術を継続し、全身のバランスを整えたことで、血流が改善し質の良い血が子宮に運ばれ妊娠につながったと考えられます。
【よく使ったツボ】
足三里 外関 中脘 気海 次髎兪 腎兪 脾兪 隔兪 など
※施術の効果は個人差があります。