
―胸のざわつきを感じたら―
理由もなく押し寄せる不安に
「なんとなく、ずっと不安」「胸が苦しくて深呼吸したくなる」
「でも病院では“異常なし”と言われて、どうしていいか分からない」
そんな声を、私たちは日々たくさんお聞きします。
それは、**全般性不安障害(不安神経症)**と呼ばれる状態かもしれません。
このブログでは、
- 不安神経症という症状の背景
- なぜ鍼灸が効果を発揮するのか
- 臨床で実際に起きている改善の物語
- 科学的根拠(エビデンス)
これらをお伝えしながら、もしあなたが同じような悩みを抱えているのなら、
「もう少しだけ、自分の体に希望を持っていい」と感じていただけたら嬉しいです。
◆ 不安神経症とは
医学的には「全般性不安障害(GAD: Generalized Anxiety Disorder)」と呼ばれます。
これは、「理由のない強い不安」や「慢性的な心配」が6ヶ月以上続く状態のこと。
次のような症状が特徴です:
- 胸のざわつきや動悸、息苦しさ
- 不眠、早朝覚醒、眠りが浅い
- めまいや頭重感、胃の不快感
- 筋肉のこわばりや慢性的な肩こり
- 常に“最悪のケース”を想像してしまう
一見「心の問題」に見えるかもしれませんが、実は脳や自律神経、ホルモンのバランスの乱れが密接に関係しています。
◆ 鍼灸は、なぜ不安に効くのか
◎ 自律神経の調整作用(副交感神経を高める)
不安神経症の多くは「交感神経が過剰に働きすぎている」状態です。
鍼灸は、副交感神経のスイッチを入れる手法として科学的にも注目されています。
→ HRV(心拍変動)研究でも、鍼治療後に副交感神経優位が確認されています(Litscher et al., 2012)
◎ 神経伝達物質への影響(セロトニン・GABAの分泌)
鍼刺激により、脳内では「安心ホルモン」とも呼ばれるセロトニン、
そして不安を抑える**GABA(ガンマアミノ酪酸)**の分泌が促進されます。
→ Dong et al., 2021の研究では、GAD患者に対し鍼治療が有意にGABA濃度を上げたと報告されました。
◎ 身体症状への効果(肩こり・胃の不快感)
不安は“体”にも表れます。
緊張型の肩こり、胃の不調、胸の圧迫感…
鍼灸ではこれらを「筋肉と気の巡り」の両面から整えていきます。
→ WHO(世界保健機関)も鍼灸が心身症状に有効とする疾患リストに「不安神経症」を含めています。
◆ 東洋医学の見方:不安は「心」と「腎」のバランスの乱れ
東洋医学では、不安は「心(しん)」の働きが乱れ、「腎(じん)」の力が弱くなっている状態と捉えます。
これは、心=神経系、腎=ホルモンや根本の生命力と考えると、現代医学と重なります。
不安は「気」が上に昇りすぎてしまった状態。
それを丁寧に、ゆっくりと、「元の場所」に戻していくのが、私たちの鍼灸治療です。
◆ NHKでも紹介された「鍼灸×不安」
2022年、NHKでは「“不安”という見えない不調に寄り添う医療」として鍼灸が紹介されました。
番組内では、大学病院内の鍼灸外来で、
- 抗不安薬に頼らずに症状が改善した例
- 不安と自律神経を整える補完医療としての活用例
などが放送され、視聴者から多くの共感を集めました。
◆ 最後に ── あなたは悪くない。
不安神経症は、決して“心が弱い”わけでも、“甘えている”わけでもありません。
ただ、今、少しだけあなたの「神経」と「身体の軸」が乱れているだけなんです。
そのバランスは、取り戻すことができます。
私たちは、そのための選択肢のひとつとして「鍼灸」があることを、伝えたいのです。
▼ ご相談だけでも、お気軽に
「なんとなく、ずっと不安で…」
そう話していただくだけでも、治療はもう始まっています。
あなたの“いま”に、そっと寄り添える準備をして、お待ちしています。
ずっとご不安を抱えたまま、
治療院探しに時間とお金をかけるのは
最後にしてほしい。
ぜひ辛い症状やお悩みを
ご相談ください。
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受付時間:9:30~21:00
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自律神経の乱れの
症例報告
機能性ディスペプシアで食事を楽しめなかった方が改善した症例
普段通りの生活ができないこと 体重も60キロを切っている(身長182センチ)。つらいと気持ち的にも暗くなる。それが家族にも伝わってしまうことがお悩みでした。