こんにちは。鍼灸師の寺嶋です。

「リラックスしてください」「肩の力を抜いてください」 そう言われたとき、みなさんはどうしていますか?

実は、多くの方が「よし、力を抜くぞ!」と、体にぐっと力を入れて『脱力しようと頑張って』しまっているんです。マッサージしたらリラックスできるからとゴリゴリしているその腕が疲れてしまっていたり。

先日、当院に定期的に通ってくださっているY.Nさんと、とても素敵なやり取りがありました。

その方は、通い始めた当初はいつも体に緊張が残っている状態でした。しかし、施術を重ねるうちに、主訴の部分は良くなっていき、今まで気づいていなかったご自身の体の変化をとても繊細に感じ取られるようになってきたのです。

先日、施術後にその方がしみじみとおっしゃいました。

「ここに(鍼に)来るたびに、新しい発見があります」 「今までは、力を抜くということ自体に一生懸命になっていたんだって、気づきました。ひなたに来るようになって、本当の意味で『体の力が抜ける』という感覚が体感できるようになりました」

この言葉をいただいたとき、私は嬉しさと同時に、まさにこれこそが鍼治療でお伝えしたい本質だと深く感動しました。

【なぜ「力を抜くこと」に一生懸命になってしまうのか】

現代社会を生きる私たちは、常に頭も体もフル回転です。 無意識のうちに交感神経が優位になり、24時間「戦闘モード」でいることが当たり前になっています。

そのため、いざ「リラックスしよう」と思っても、脳が脱力の仕方を忘れてしまっているのです。結果として、力を抜くためにまた新しい「努力」をしてしまい、余計に疲れてしまう……という悪循環に陥りがちです。

【鍼灸の施術でできること】

鍼の施術は、ただ凝りをほぐすだけではありません。 鍼が体に優しく触れることで、自律神経のスイッチがパチンと切り替わり、体が自然と「あ、もう頑張らなくていいんだ」と思い出します。

「力を抜こう」と頑張るのではなく、気がついたら「勝手に力が抜けていた」。 この感覚を一度体感すると、ご自身の普段の生活でも「あ、今また力が入っているな」と気づけるようになります。

まさに、今回患者様が言ってくださった「鍼にくるほど発見がある」というのは、自分の体との対話が上手になっている証拠です。

毎日を頑張るみなさん。 「力を抜くこと」に一生懸命になって、疲れていませんか?

ぜひ一度、ひなたにその頑張りを預けに来てください。 頭で考える脱力ではなく、体が芯からほどけていく本物の心地よさを、一緒に体感していきましょう。