はじめに:その痛み、“我慢”していませんか?

「ちょっと肩が痛いな……」
「歳のせいかな……」
そう思っていた肩の違和感が、いつの間にか腕が上がらなくなり、夜も眠れなくなるほどの痛みに変わっていく。

五十肩・四十肩(肩関節周囲炎)は、誰にでも起こり得る“生活の不自由”の病気です。
けれど、病院に行ってもレントゲンには異常がなく、「湿布と痛み止めを出しておきますね」と言われて終わってしまうことが少なくありません。

それでも痛みは続き、ふとした動きで電気が走るような痛み。
洗濯物を干すとき、服を着るとき、荷物を取ろうとしたとき、痛みのたびに「またか…」と気持ちが沈んでいく。

「誰にもこの痛みはわかってもらえない」
「もう一生このままかもしれない」

——私たちは、そんな不安を抱えた方々と、これまで何百人と出会ってきました。

そして、鍼灸だからこそ届けられる「回復のきっかけ」があると、強く信じています。


なぜ五十肩はこんなにつらいのか?

五十肩(肩関節周囲炎)は、医学的には「炎症」とされることが多いですが、
実際の現場で多くの患者さんに共通しているのは「動かせないことへの怖さと不便さ」、
そして「夜に襲ってくる痛みによる睡眠不足」です。

痛いから動かさない → 動かさないから固まる → 固まるからますます痛い
この“負のスパイラル”が、心身をどんどん追い詰めていく。

また、痛みが長引くと、仕事や家事にも支障が出て、
「誰にも頼れない」
「弱音を吐きづらい」
という心理的な孤独感に陥る方も少なくありません。


鍼灸のアプローチ:表面ではなく、“根っこ”を診る

「痛い場所=原因」とは限らない

五十肩の施術で一番重要なのは、肩だけを見ないことです。

肩が動くためには、実は背骨・肩甲骨・骨盤・ふくらはぎまで、全身が連動して働いています。
つまり、肩の痛みは“結果”であり、“原因”は別の場所にあることがほとんどなのです。

ひなたではまず、あなたの全身の動き・筋肉の緊張・呼吸の深さ・内臓の反応まで観察し、
「なぜこの痛みが出ているのか?」を丁寧に見立てます。


施術の例:回復の“順番”を大切に

  1. 背骨(特にT2~T6)と起立筋の緊張緩和
     → 動きの大元である背中の動きが出ることで、肩の土台が安定します。
  2. 肩甲骨の可動性改善
     → 肩の動きの“ハンドル”となる部分を緩めます。
  3. 頚・ふくらはぎ・腹部へのアプローチ
     → 自律神経の調整を図り、内側からの回復力を引き出します。
  4. 肩関節そのものへの施術(急性期を過ぎてから)
     → 炎症反応を避けながら、的確に血流と神経伝達を回復させます。

鍼灸は、単に筋肉を緩めるだけでなく、神経・血流・ホルモン系にも作用する医学です。
施術中、「じわ〜っと力が抜けて、目が開いてくる感じがした」と言われる方も多くいらっしゃいます。


鍼灸のエビデンスでも内臓との関連を示唆

夜間痛が落ち着くケースでは、胃腸調整による副交感神経優位化が関与している可能性があります。

「肩関節周囲炎患者における自律神経活動と胃腸症状の関連性を示唆」
Yamaguchi H et al. Acupunct Med. 2013.


どうしても伝えたいこと:「年齢のせい」とは限らない

「もう歳だから仕方ない」
「五十肩は時間が経てば治るって言われた」

そんなふうに片づけられてしまった方にこそ、知ってほしいのです。

鍼灸には、「自然治癒力を引き出す」という力があります。
それは、ただ寝ていれば良くなるのを待つのではなく、
あなたの身体の奥深くに眠っている“治ろうとする力”にスイッチを入れることなのです。

実際に、ひなたに通われた方の中には、

  • 「3ヶ月以上続いた夜間痛が、施術後から1度も起きていない」
  • 「腕が上がるようになって、洗濯が楽になった」
  • 「気持ちが軽くなって、久しぶりに笑えた気がする」

そんな声を届けてくださる方がたくさんいらっしゃいます。


最後に:もう、ひとりで我慢しなくていい

五十肩・四十肩のつらさは、誰にもわかってもらえない。
そんなふうに思っていた方へ。

私たちは、痛みの“手前”にあるあなたの気持ちに寄り添います。
鍼灸を通して、**「また動ける喜び」「自分を取り戻す感覚」**を届けたい。

一人では難しかったことも、二人三脚なら変えていける。
あなたのその一歩を、私たちは心から歓迎します。

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