こんにちは。寺嶋です。

今回は不妊治療をされている方で特に採卵したくても卵が育たない、採卵できても受精しづらいというお悩みを持たれている方や「セントロメア抗体が陽性」と言われ、不安を感じている方もいらっしゃいます。今回は、セントロメア抗体とは何か、そして鍼灸でサポートできる可能性について、できるだけ分かりやすくまとめてみます。


セントロメア抗体とは?
セントロメア抗体(ACA)は、私たちの染色体の一部を標的にした“自己抗体”のひとつです。多くは自己免疫疾患(例:皮膚硬化症など)で見つかりますが、不妊治療をしている方で偶然見つかることもあります。
「抗体がある = 必ず妊娠できない」ということではありませんが、一部の研究では受精や胚の育ちに影響する可能性が報告されています。そのため、治療中の方にとって気になる存在となります。

鍼灸はセントロメア抗体を下げられる?
現時点では、鍼灸によってセントロメア抗体そのものを下げられるという医学的根拠はありません。つまり、抗体を直接なくすことは難しいと考えられています。

それでも鍼灸が役立つ場面
では鍼灸にできることはないのでしょうか?
実は、次のような点で鍼灸はサポートになる可能性があります。


血流改善
ACA陽性の方に多い「冷え」や「レイノー現象(手足の血管がキュッと縮む症状)」に対して、鍼灸は末梢の血流を整える働きが期待できます。
自律神経の安定
不妊治療のストレスや緊張は、ホルモンバランスや子宮・卵巣の血流にも影響します。鍼灸はリラックス効果や睡眠の質の改善を通して、自律神経を整えるサポートになります。
妊娠環境のサポート
研究では、鍼灸によって卵巣や子宮の血流が改善する可能性が示されています。抗体自体を消すことはできませんが、「妊娠しやすい環境づくり」を助けることが期待できます。

まとめ
セントロメア抗体は不妊の一因となることがありますが、必ず妊娠できないわけではありません。
鍼灸は抗体を直接減らすことはできません。
しかし、血流改善・ストレス緩和・自律神経調整といった点で、妊活をサポートする心強い手段となります。

「抗体があるからダメなんだ…」と落ち込む必要はありません。大切なのは、今できる工夫を積み重ねて、自分の体をより妊娠しやすい状態に整えていくこと。鍼灸はそのサポートとして寄り添える存在です。

もし今妊活で悩まれている方は一人で悩まれずに、一度、鍼灸院ひなたにご相談いただければと思います。

本日も最後までお読みいただきありがとうございます。