
脳と心をつなぎなおすサポートとして。
1. 依存症は「病気」です。
依存症という言葉に、どこか「甘え」や「意志の弱さ」という偏見がつきまとう社会。しかし、臨床に携わる者として断言します。依存症は明確に「脳の機能変化によって生じる病気」です。報酬系・情動系・意思決定系といった神経ネットワークが変化し、「やめたくてもやめられない」という状態が慢性化します。
これは誰にでも起こりうるものであり、正しい理解とサポートで回復は可能です。大切なのは「症状の奥にある背景」に目を向けることです。
2. 現行の治療で届かない“すきま”
現在の医療では、断薬や減酒プログラム、認知行動療法、薬物療法などが中心的に行われています。どれも重要な手段ですが、次のような課題も見えてきます:
- 渇望(craving)や離脱症状が強く治療継続が困難になる
- 薬が増えることで「別の依存」にすり替わってしまう
- 医療と自助グループの中間にある“孤立感”
この“すきま”に対し、身体からのアプローチで支えられる方法が鍼灸です。
3. 鍼灸が寄与できる 4 つのメカニズム
メカニズム | 期待できる変化 |
---|---|
① 内因性オピオイド・ドーパミン調整 | 渇望を静め、離脱症状を和らげる |
② 交感/副交感神経バランス調整 | 不安・不眠・イライラの鎮静 |
③ HPA 軸の鎮静 | ストレス耐性向上、再発トリガーの抑制 |
④ 体感フィードバックによる自己効力感の回復 | 「自分でコントロールできた」という成功体験の積み重ね |
これらは動物試験や fMRI 研究でも裏付けが増えつつありますし、臨床経験でも明確に実感できる変化です。
4. 依存症に対する鍼灸の実際とエビデンス
● アルコール依存症
最新の臨床研究では、耳鍼+体鍼を4週間以上続けた群で飲酒量・渇望の減少が確認されています。鍼灸臨床では「飲まずに眠れるようになった」という声を多くいただいています。
● ニコチン依存症(禁煙)
耳鍼療法(NADAプロトコルなど)により、離脱症状が穏やかになり、禁煙補助薬との併用で成功率が上がる報告もあります。
● 薬物・オピオイド依存
米国では耳鍼を導入したリハビリ施設でプログラム完遂率が有意に上昇したデータがあります。日本でも少しずつ導入が進んでいます。
● 行動嗜癖(ギャンブル・ゲーム・ネット依存など)
前頭葉血流の改善によって衝動性が抑えられるという報告も。整動鍼による頚部・仙骨の調整が、安定した自律神経反応を引き出す可能性があります。
5. よくあるご質問
Q. 鍼灸だけで回復しますか?
A. 鍼灸は回復の補助線です。単独ではなく、他の治療との併用をおすすめしています。
Q. 何回くらい通えばいいですか?
A. 初期は週2〜3回を1か月、その後は状態に応じて週1〜月2回へ移行。期間は3〜6か月を目安にしています。
Q. 痛みはありますか?副作用は?
A. 使用する鍼は極めて細く、痛みは最小限。副作用もほとんどありませんが、ごく稀に内出血を伴うことがあります。
6. 最後に──あなたは「変われる」
依存症からの回復は、脳と心と身体をもう一度つなぎ直す道のりです。鍼灸は薬でも意志力でも届きにくい“身体感覚”に働きかけ、小さな成功体験を重ねることで「自分で自分を取り戻す力」を育みます。
ひなたからのメッセージ
私は、依存症に苦しむ方を「回復力の種を持った人」だと捉えています。
身体が変われば、感じ方が変わり、行動が変わる。
その一歩を、共に歩みましょう。
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自律神経の乱れの
症例報告
機能性ディスペプシアで食事を楽しめなかった方が改善した症例
普段通りの生活ができないこと 体重も60キロを切っている(身長182センチ)。つらいと気持ち的にも暗くなる。それが家族にも伝わってしまうことがお悩みでした。