はじめに

私は臨床で、痛みやコリ、自律神経の乱れに悩む患者さんに寄り添い続けています。薬や強い処置だけでは届かない「からだの深い部分」にもアプローチできないかと考え、ここ数年は近赤外線照射(スーパーライザー)と整動鍼の組み合わせを試みてきました。
本稿は自分自身への覚え書きとして、両者を併用する際の気づきや考え方をまとめたものです。読んでくださる方にとっても、何かヒントになれば幸いです。


1. 近赤外線照射の特徴と役割

  • じんわり届く温かさ
    直線偏光の近赤外線は、表層だけでなく皮膚下3 cmほどまで穏やかな熱を届けます。私自身、最初は光の当たる心地よさに驚きましたが、続けるほどに「からだの巡り」が良くなる感覚を得られます。
  • 自律神経への穏やかな働きかけ
    とくに首の星状神経節付近に数分照射すると、緊張していた交感神経が落ち着き、患者さんの呼吸が深くなる場面を多く見てきました。
  • 炎症シグナルの調整
    文献では炎症性サイトカインの抑制効果が示されており、慢性の皮膚炎や関節炎にも穏やかな変化が期待できます。

2. 整動鍼のエッセンス

  • 動きを観察してツボを選ぶ
    首を左右に傾ける、腕を上げるなど、日常の動作で「痛み」や「ぎこちなさ」を確認し、その動きを軽減するツボを探します。
  • 少数・浅刺で即効性を確かめる
    髪の毛ほどの細い鍼を必要最低限の本数・深さで刺し、「動かす→変化を確認」のサイクルを何度か繰り返すと、からだ全体の連動性が整うのが特徴です。
  • 遠隔点の活用
    痛む箇所だけでなく、遠く離れたツボを使うことで「からだ全体のバランス」を調え、局所のコリや痛みを緩めるアプローチにも重きを置いています。

3. 併用の狙いと実際

  1. “面”であたため、“点”で整える
    • 近赤外線で血流と組織代謝をゆっくり高め、整動鍼で必要なツボをピンポイントに施術します。
  2. 深部と表層の同時アプローチ
    • 深層を光で活性化し、表層を局所の鍼で調整することで、二重の“緩み”を生み出します。
  3. 自律神経と血流の相乗効果
    • 星状神経節照射+鍼で、自律神経系と循環系の両輪を同時に動かす感覚を大切にしています。

おわりに

薬でもない、“やさしい光”“整える鍼” は、ともに刺激が穏やかでありながら深くからだに作用します。
臨床成果に対するあくなき追及をこれからもし続けてまいります。
いつもお読みいただきありがとうございます。

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