はじめに

長時間のパソコン作業、スマートフォンを手放せない生活。
そんな毎日を送る中で、ふとした瞬間に感じる違和感──「なんだか、目の奥が重たい」「肩や首がずっと緊張している」「眠りが浅い」「集中できない」。

それは、あなたのせいではありません。
むしろ身体が「このままじゃまずい」と、そっと信号を出してくれている状態です。

私たちの鍼灸院には、こうした“現代の働き方”に伴う不調を訴える方が少なくありません。
医学的にはVDT作業症候群と呼ばれ、デジタルデバイスと長時間向き合うことで生まれる身体・精神の疲労の集合体です。

このブログでは、そのメカニズムと、なぜ鍼灸が役に立てるのかをお伝えします。


「ただの疲れ」では片付けられない症状たち

VDT作業症候群は、症状が1つにとどまりません。
たとえば…

  • 目の奥の痛みやかすみ
  • 慢性的な肩こり・首こり
  • 背中や腰の張り、手首の痛み
  • 不眠、だるさ、気分の落ち込み
  • 呼吸が浅くなる、動悸、不安感

こうした症状が、仕事のストレスや忙しさの中で“放置される”ことが多いのが現実です。

でも、東洋医学ではこうした状態を**「気血の巡りの停滞」「自律神経の緊張」「五臓六腑のバランスの乱れ」と捉えます。
症状だけを切り取らず、「なぜその人の体がそうなっているのか」という
“背景の構造”**にまで踏み込み、整えていくのが私たちの鍼灸です。


不調の根っこにある「構造的ストレス」

VDT作業症候群は、単に“長時間パソコンを使っているから”という話ではありません。

1. 姿勢の崩れ

頭が前に出ると、首や肩には5kg以上の負荷がかかります。
それが何時間も続けば、筋肉は緊張し、血流が滞り、自律神経は戦闘モード(交感神経優位)に。

2. 目の酷使

まばたきの減少、毛様体筋の緊張、ブルーライトの刺激。
これらは目だけでなく、脳の疲労やホルモン分泌のリズムにも影響を及ぼします。

3. 思考過多と休息不足

常に「次の予定」「締め切り」「返信しなきゃ」と頭を動かしている状態では、休んでいるようで脳が休まっていない。
結果として、“オンのまま眠る”ような睡眠に──これでは疲れが抜けません。


鍼灸でできること──整えるという選択

私たちの鍼灸では、筋肉の緊張をゆるめることはもちろん、**「呼吸の深さ」「脈の質」「目の動き」「触れたときの皮膚の緊張」**といった、身体が発している微細なサインをもとに調整していきます。

◆ たとえば…

  • 肩こりや頭痛には、首・背中の筋膜ラインと、骨盤からのつながりを診て調整
  • 目の疲れには、後頭部〜眼窩の血流ストレスによる横隔膜の緊張まで診る
  • 不眠や呼吸の浅さには、自律神経の中枢である頚部と胸部のバランス調整を行う

こうしたアプローチを通して、**“自分の内側から回復する力”**を高めることが目的です。


なぜ、今「整えること」が必要なのか

私たちが日々診ているのは「肩こり」や「頭痛」といった“症状”ではなく、
**「症状を抱えながらも、何かを頑張っている“人”」**です。

  • 家族のために仕事を頑張っている方
  • キャリアを築こうと努力している方
  • 自分の身体よりも、周りを優先している方

そんな方々が、少しでも“本来の自分のペース”を取り戻し、
「ちゃんと休めた」「呼吸が深くなった」と感じられる状態をつくること。

それが私たちの治療の本質であり、鍼灸の力だと考えています。


おわりに

不調は、あなたのせいではありません。
ただ、**“立ち止まって自分を整えるタイミング”**かもしれません。

もしあなたが、「どうにかしたいけど、どうにもできない」状態にあるなら、
鍼灸という選択肢がそっと背中を押せるかもしれません。

本日もお読みいただきありがとうございました。

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