「生理が来ない」「排卵していない気がする」「将来、妊娠できるのかな…」
そんな不安を、誰にも言えず抱え続けていませんか?

PCOS(多嚢胞性卵巣症候群)は、排卵が起きにくくなるホルモンのアンバランスによって、心身にさまざまな影響を与える状態です。
でもそれは、「あなたが悪い」わけでも「もう治らない」わけでもありません。

私たちが行う鍼灸治療は、薬とは違う角度から、身体のリズムにそっと寄り添う医療です。
このブログでは、PCOSの基礎知識から鍼灸でのアプローチ、最新の研究結果まで、臨床の視点でわかりやすくお伝えします。

あなたの身体には、まだ応えてくれる力が、きっと残されています。

PCOS(多嚢胞性卵巣症候群)とは?

PCOS(多嚢胞性卵巣症候群)は、女性ホルモンのバランスが乱れ、排卵がうまくいかなくなる状態のこと。
特に次のような症状が見られることが多いです。

  • 月経不順(生理がこない・遅れる)
  • 排卵障害(基礎体温が二相にならない)
  • ニキビ・多毛・体重増加
  • 不妊

そして、医学的には以下のような特徴があります。

  • 卵巣に多数の未熟な卵胞(小さな袋)がある
  • 黄体形成ホルモン(LH)や男性ホルモン(テストステロン)の数値が高い
  • インスリン抵抗性(血糖コントロールの難しさ)が関係することも

なぜ鍼灸なのか?

医療の世界では、PCOS(多嚢胞性卵巣症候群)に対して薬(排卵誘発剤やピルなど)が用いられることが一般的です。
でも、薬を使ってもなかなかうまくいかない方もいますし、
「なるべく自然な形で整えたい」という想いもあるかと思います。

そこで、鍼灸という選択肢があります。

鍼灸には、薬とは異なるアプローチがあります。

  • ホルモンの分泌を調整する“視床下部―下垂体―卵巣軸”への作用
  • 自律神経や血流の調整による内臓機能の改善
  • 副腎・膵臓などを含むホルモンネットワーク全体への波及

これらが、身体のリズムを「自然に戻していく力」につながるのです。


鍼灸とPCOS(多嚢胞性卵巣症候群)の研究データ(エビデンス)

信頼できる医学論文では、以下のような結果が出ています。

✔ 排卵を促す

週2回の鍼灸を10週間継続したPCOS患者の排卵率が明確に上昇(PMID: 23482444)

✔ テストステロンを低下させる

鍼灸により、男性ホルモン優位な状態が是正されるケースが多数(LWW Journal, 2020)

✔ メトホルミンとの相乗効果

薬だけの治療よりも、鍼灸を組み合わせた方が排卵率・妊娠率が向上したという報告も(Frontiers in Endocrinology, 2023)

これらは、「薬だけでは届かない部分」を鍼灸が補ってくれる可能性を示唆しています。


ひなたで大切にしている視点

私たちが行っているのは、ただ鍼を打つことではありません。

  • お腹の冷えや緊張はないか
  • 呼吸が浅くなっていないか
  • ふくらはぎが硬くなって血流が滞っていないか
  • 生活習慣やストレスがホルモンにどう影響しているか

こうした“全体の調和”を見ながら、触診・鍼・灸・生活アドバイスまでトータルで整えていきます。


「自分の力で整っていく感覚」を取り戻す

PCOS(多嚢胞性卵巣症候群)の方が感じやすいのは、
「自分の身体がうまく働いていない」という無力感です。

でも、私たちが臨床で見てきた限り、
身体は、適切に働きかければ、ちゃんと応えてくれます。

まずは月経周期が安定してくる。
そうすると、肌の状態や気分も変わってくる。
排卵が起き、妊娠率も上がっていく。

―― その変化を、私たちは何度も見てきました。


最後に

PCOS(多嚢胞性卵巣症候群)に対する治療は、「これだけが正解」というものはありません。
でも、あなたがもし今のやり方で悩んでいるなら、
鍼灸を、ひとつの選択肢として持っていただけたら嬉しいです。

体の中に、本来備わっている“治る力”を信じて。
わたしたちは、その力を引き出すお手伝いをします。

心より応援しています。

山元大樹(鍼灸院ひなた 院長)

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